戦略まとめ

日米スクリム開催 両国のトップレベルの戦術は? 視聴レポートまとめ

まえがき

先日8月24日、ともに世界1位経験者である日本の上位チーム(・GA)と北米の上位チーム(ttv)によるスクリムが組まれました。最上位ランカー同士によるフルパでの試合はなかなか見られる機会がなく、個人的にとても面白い発見や情報があった内容なので今回はそのレポート記事になります。全6試合について双方の視点からまとめました。

チーム・GAはbocky選手(@bocky_sub)を中心とした世界ランキング常連のチームで過去には1位を取ったこともあります。
配信や動画も投稿し様々なゲームで活躍する有名youtuberです。(チャンネルはこちら

・GA側視点でのアーカイブはこちらからご覧になれます。(bocky選手視点)

チームttvは北米の大会で優勝を何度もしており世界ランキングにも常に10位以内にいるチームです。
最新のランクや大会での主要キャラは

zugrug選手/カビゴン

Lutano選手/ルカリオ

GoofGG選手/ウッウ

indiebear選手/ハピナス

Karvinen選手/ゲッコウガ

を使用しているようで勝率は90%を超えています。

twitchで配信もしておりttv視点のアーカイブはこちらからご覧になれます。(Lutano選手視点 動画時間06:50:00ごろから)

1試合目

1試合目ということもありお互い様子見といった感じでしょうか。奇抜な戦術を使った・GAに対しttvも普段とは少し外したピックをしています。

日本の・GAは上方修正されたゴールかそくそうちを利用した戦術を披露。内容はサンダーやカメを重視せず得点を繰り返しこれらのポケモンを無視しても点差で圧倒するというものです。(参考動画:https://www.youtube.com/watch?v=-MRkQpt_bw8&feature=youtu.be)

ttvはルカリオゲッコウガなしという選出もさることながら、サポート2枚タンク1枚という大胆な構成になっています。一見火力が不足するように見えるこの構成ですが、ハピナスのバフでそれを補っていました。

結果は・GA側がカビゴンが回線落ちしてしまったため不発に終わり負けてしまいましたが、北米の配信では賞賛や驚きの声が多数上がっていました。初見でもきちんと対応していた北米チームttvも素晴らしかったですね。

2試合目

・GA側はEARTH選手からくるみかん選手に交代。

・GA側は「いつものやつ」とのことで本命の構成を見せます。使用数ランキング常に上位のポケモンばかりです。(ランキングはこちら)
現環境でも王道の構成と言えるでしょう。

ttv側はゲッコウガ非採用で中央エースバーンと最近使っている構成でなくハピナス追加前に大会等で使用していた構成のようですね。以降の試合でも通して行っていましたがお互いにカビゴンなどの序盤強者を下レーンに配置しており、ランキングトップ帯でのメタのようです。

結果は・GA側が中盤こそ苦しい展開だったもののプクリンのカジリガメスティールから流れを掴み、最終盤の集団戦で見事なCCチェインで相手のエースバーンを即座に落としきり、そこからサンダーにつなげる鮮やかなプレイで勝利を収めました。

3試合目

・GA側はここでフシギバナをコンセプトとした構成を選択。出番こそなかったものの前日にはガブリアスをコンセプトにした構成なども練っていたことを発言しており引き出しの多さに驚いたと試合後ttvもコメントしていました。

ttv側はついに本命の構成を解禁。プクリンをルカリオ変えた形と合わせて最近ランクマッチや大会でメインに使っている構成の1つです。ハピナスはランキングでも一定数使用されていますが、実態としては多くのプレイヤーで使われているタイプではなく一部のプレイヤーが使い続けて使用数を伸ばしており、ttvも実装後はハピナスを使い続けていました。


最新の使用数ランキングはこちら

結果はttv側が序盤作った有利をうまく活かし、そのまま最後まで隙を見せず圧倒し勝利を収めました。・GA側はフシギバナのレベルを上げきれずハピナスにうまくいなされるなど、強みを出せませんでした。

8月26日更新:試合内容についてより詳しく分析しました。よろしければそちらもご覧ください


三試合目の詳しい解説はこちら

☆4試合目

・GA側は先ほどの試合で惨敗を喫し、他の構成を試す余裕はないと判断。再度本命の構成で挑みます。

対するttv側も最も最近のランクマッチや大会で使っている構成を選択。ついに本命構成同士の決戦です。

お互いに本気の構成での試合であり、ここが一番の見どころです。

・GA側は序盤から変則的なレーン移動(1-1-3構成)や敵陣の中央エリアのポケモンを狙いに行くカウンタージャングルなどで積極的に仕掛けます。しかし、うまく有利につなげることはできず終始後手に回る展開。中盤の連携やそれにともなうゴールに大きな差が出ていたように感じました。

結果はttv側がサンダーを取られるも大勝し強さを見せつけました。最近注目のしんそくを採用し暴れまわるLutano選手のルカリオが特に光っていました。

5試合目

このままでは終われない・GA側は引き続き本命の編成を選択。

対するttv側はGoofGG回線落ちでキャラを選択できない痛恨のアクシデント発生。最近のメタからは到底外れた構成で試合に臨むことになります。

結果は・GA側が勝利。アクシデントがありながらもこの構成で肉薄したttvも素晴らしかったです。

6試合目

本来は5試合の予定でしたがアクシデントでの終わりは不本意ということで6試合目が開催。

・GA側はあらたにバリヤードをピックしタンクとサポート合計3枚の構成で臨みます。

対するttv側はレーンゲンガーという変わった構成で最後の試合に臨みます。向こうではレーンゲンガー、通称レンガ―と視聴者に呼ばれておりGoofGG選手の持ちネタ?のようです。

現環境ではほとんど使用されていないファイアローですがこの試合ではその可能性を見せつけました。特にカジリガメ戦でのユナイト技は必見となっています。

結果はサンダー前での集団戦を制し・GA側が勝利しました。

結果は3vs3でしたが、・GAのBocky選手は試合後内容的には惨敗だったとコメントしました。素人目ですが、両視点から観戦していたところttv側は多くの大会を経験しているのに対し、・GA側はチームに合流して日の浅いメンバーもいたこともあってチームの統率力に差があったように思います。しかし、戦術面での引き出しの多さや集団戦の動きなど素晴らしい部分も多く見られすべての面で負けているわけはないとに感じました。このあたりはさすが日本トップランクのチームだと思います。
これで終わるつもりはないと・GA側は再戦の意思を見せており今後のチームとして成熟した姿での戦いが楽しみです。

今回は試合内容と所感のまとめでしたが今後細かい動きやわざ選択についても記事を出す予定です。

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